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(ただし、卵巣機能が低下し複数個の採卵が見込めない方には自然周期での採卵をおこなっております。)
理由は、採卵個数が多くなるほど1回の採卵あたりで生児を得る確率が高くなるからです。
一般的な調節卵巣刺激では最終の卵子成熟にhCGが使用されていますが、当院では、OHSSの可能性のあるような場合にはすべてGn-RHアゴニストを使用しています。
Gn-RHアゴニストは作用時間が短く、この薬剤を使用するとほぼ100%OHSSの発現を抑えることができます。
③融解胚移植は新鮮胚移植よりも妊娠率は高く、OHSSやその他のトラブルが少ないからです。
それぞれの患者様に合わせ調節卵巣刺激を行っていきます。
調節卵巣刺激とは、排卵誘発剤を用いて、多くの卵胞(卵子)を育てる事です
排卵誘発法の一つであるhMGアンタゴニスト法とは、hMG製剤で卵を育てながら、アンタゴニスト製剤を使用し採卵まで自然排卵を予防する方法です。アンタゴニスト製剤はセトロタイドという注射薬が一般的でしたが、当院ではレルミナ錠という内服薬を使用することで、治療効果はそのままに患者さまの費用負担を含む利便性を向上することができました。その詳細について動画でご説明します。
排卵誘発剤を用いると、直径2cm弱の卵胞(卵子が入っている袋)がいくつかできます。 その卵胞に針を刺して吸引し、卵子を取り出すのが採卵です。
当院では、静脈麻酔下で採卵を行っているので、処置中の痛みはありません。
また、採卵に用いる針も、他の施設と比べて細いものを使用しているので、処置後の痛みも少ないです。
提出いただいた精液を遠心分離して、未成熟な精子や運動していない精子、雑菌などを除去し、良好な運動精子を回収します。
また、遠心分離を行わずに良好な運動精子を回収する方法もあります。(膜構造を用いた生理学的精子選択術)
受精の方法には、コンベンショナル法(媒精法)と顕微授精法の2種類があります。
コンベンショナル法(媒精法)とは精子と卵子を同じ培養液中で培養し、受精を行わせる方法です。 十分量の精子が必要で、調整した後の良好運動精子数が100万以上だった場合に行います。
当院ではswim up down法によって運動性の高い精子を集め、そのあと卵子1個につき精子10万匹をふりかけます。
精液検査による検査結果で精子が少なかった場合や、受精障害があると診断された場合、さらに無精子症で精巣精子を使用する場合(TESE-ICSI)に顕微授精を行います。 当院ではピエゾ法によって精子を卵へ注入します。
この方法を使って受精することにより、卵へのダメージが大幅に軽減されます。
精巣精子を用いた顕微授精(TESE-ICSI) |
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精液中に精子が見当たらない場合などに、外科的に精巣から精子を回収して(TESE)顕微授精に利用することができます。 当院では、無精子症の原因をホルモン検査により閉塞性か非閉塞性かを判断し、閉塞性の場合は当クリニックにて簡易TESE手術を行います。 非閉塞性の場合は、精巣の中でもより精子がありそうな箇所を顕微鏡で詳しく見ながら行うため(MD-TESEといいます)、 専門の機器を配備する大阪中央病院にて行っています。 どちらも当クリニックで男性不妊外来を担当している先生方が執刀します。 簡易TESEは局部麻酔で行うため日帰りになりますが、MD-TESEの場合は全身麻酔を行ないますので2~3日程の入院が必要になります。 採取した組織は顕微鏡下で精子の有無を確認したあと、数回分に分けて凍結保存します。 |
IMSIとは超高倍率で精子の形態を観察し、精子を選択して顕微授精を行う新技術です。 従来の顕微授精(ICSI)では、精子を400倍に拡大し運動性と頭部の形態を観察し選択していました。
しかし、400倍では微細な精子の構造は良く分かりません。 精子頭部に形態異常のある精子を用いての顕微授精では妊娠率の低下や、流産率が高くなるという報告があり、できるだけ形態の正常な精子を選別することが重要であるといわれています。 IMSIは1000倍まで拡大することができます。
つまり、IMSIをおこなうことで、運動性に加え、精子頭部の小さな空胞を見つけることまで可能であり、 形のよいとされていた精子の中からより優れた精子を特定し顕微授精をおこなうことができるのです。
DNA損傷の少ない成熟した精子はヒアルロン酸への結合能力が高い、という特徴を利用して、顕微授精時にヒアルロン酸を用いて精子を選別する方法です。?
培養は当院内にあるクリーンルームという清潔な培養室で培養士が行います。
受精してから2日目で4分割、3日目で8分割、5日目で胚盤胞になっているのが理想的ですが、すべての胚がこのような経過をたどるわけではありません。 途中で成長が止まってしまう胚もあります。 移植ではなるべく理想に近い成長を遂げた胚を選択します。 また、成長が少し遅い胚でも、子宮に戻すと改善されることもあります。
近年開発されたガラス化凍結法によりほとんどの胚がダメージなく元の状態に戻るようになりました。 ガラス化凍結法では、耐凍剤を含んだ保存液に胚を浸したあと、スティックの表面に乗せて液体窒素内に保存します。 発育が正常な良好胚は、一度凍結すると半永久的に保存が可能です。
胚凍結をする利点 |
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そのため当院では、OHSSが起こる可能性が高い場合はもちろん、卵巣に刺激を与えた採卵周期は移植を行わず、ほとんどの方が全胚凍結しています。
グレードの良い胚を選んで、アシステッドハッチングした後、その胚を細くて柔らかい管の中に入れ、子宮内へ注入します。 移植時間は5~10分程度で、ARTでは受精胚の複数個移植により多胎妊娠率が高いことから、2008年に日本産婦人科学会生殖補助医療における多胎妊娠防止に関する見解が発表され、単一胚移植が推進されています。 当院では、きちんと成長してきた胚盤胞の単一胚移植を行うようにしています。
体外受精や顕微授精でできた胚(受精卵)を凍結保存しておき、採卵した周期とは別な周期に融解して子宮内に移植する方法です。 内膜がきちんと成長した周期に移植ができるため、着床率も高くなります。 凍結胚移植で妊娠・分娩した児の身体発育や精神発育は、自然妊娠児との間に差はないと報告されています。
採卵周期に移植を行います。 OHSSが重度になる危険性が低く、内膜の状態も良い場合に、採卵後3~5日目に移植を行います。
胚を1度凍結し、融解胚移植をするパターンが一般的です。
移植の補助効果 |
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SEET法(Stimulation of Endometrium-Embryo Transfer:SEET) リンパ球注入と同じように、移植日の2、3日前に、培養液を子宮内に注入することにより、子宮内膜が刺激を受け、胚が着床しやすい環境が作られます。 注入する培養液は、胚盤胞まで成長した培養液になります。 |
アシステッドハッチング(AHA) 胚は透明帯というたんぱく質の膜に守られています アシステッドハッチングとは胚が透明帯から脱出するのを補助するために、透明帯の一部を薄く切開する技術です。 凍結融解胚は透明帯が硬化しているので特に必要になります。 当院ではレーザー法(透明帯部分にレーザーを照射して溶かす方法)によりAHAを行っています。 従来行われていた機械的方法や科学的方法に比べて、操作が簡単で、時間もかからないため、胚へのダメージが少なくて済みます。 |
二段階胚移植法 着床率を高めるために、胚移植を2回に分けて行う方法です。良好胚の移植を複数回行っても妊娠に至らない方が対象となります。 |
子宮内膜擦過術(内膜スクラッチ) 胚移植を行う前に、人工的に子宮内膜を引っ掻いて刺激を与え、着床率の向上を期待する方法です。 |
黄体ホルモンとは子宮の内膜を厚くさせるホルモンです。
子宮内膜というのはいわゆる‘赤ちゃんのお布団’と呼ばれるものでこれが厚くなるほど妊娠しやすい、また流産しにくい条件となっていくのです。
ここでは黄体ホルモンの分泌を促したりする薬や、黄体ホルモン自体を体の中に投与していきます。
黄体管理は採卵を行った2日目から2~3日おきごとに注射や膣座薬を使用して行われていきます。
採卵から2週間後に妊娠判定を行いますが、妊娠が成立した場合、その後も妊娠9週くらいまで続けていきます。
融解胚移植を行う周期の種類によって、黄体管理のスケジュールがかわってきます。
自然周期とHRC周期のどちらかで、内膜を発育させていきます。
自然周期 |
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経膣超音波下で内膜の発育具合を見ながらちょうどよい日に受精卵(胚)を移植していく方法です。 月経周期が順調な方に行われます。 内膜発育の促進に、少量のhMG剤やセキソビットなどの排卵誘発剤を併用する事もあります。 移植後は、数日に1回hCGや黄体ホルモンの投与を行います。 |
HRC周期(ホルモン補充周期) |
エストラーナという貼り薬をお腹に貼ることで皮膚からホルモンを補充させ、内膜を厚くしていきます。 そしてちょうどよい日に受精卵(胚)を移植していく方法です。自然ではあまり内膜が厚くならない方に行われます。 張り薬(エストラーナ)と黄体ホルモン(膣座薬か注射)を投与していきます。 貼り薬は2日に1回、黄体ホルモンは連日投与となります。 妊娠が成立した場合、上記のホルモン補充は妊娠9~10週位まで継続します。 |
①胚凍結を行う(採卵周期での移植は基本行いません)
②調整卵巣刺激法をアンタゴニスト法にする
③hcGの代わりにGn-RHアゴニストを使用する
※体外受精セミナーで詳しくお伝えします。
「不妊カウンセラー」または「IVFコーディネーター」の認定を受けたスタッフが、みなさんのお話をお聞きします。
みなさんのおかれている状況は様々です。
私たち不妊カウンセラーは、みなさんの状況をよく理解したうえで正しい医療情報を提供していきます。
治療を受ける、受けないに関わらず、ご自身が納得のいくような心のサポートができればと考えております。
ストレスをすべてなくすことはできませんが、気持ちを言葉にしてみるだけで心が楽になることもあります。
言葉にならないもやもやした気持ちもあると思います。
そんな時に私たち不妊カウンセラーとお話をしてみませんか。
なにかが見えてくるかもしれません。
どういう場合に受けるの?
「私はなぜ妊娠できないの?」 「検査してみた方がいいのかな?」 「周りからいろいろ言われるし、とりあえず行ってみようかな?」 と思った時、診察を受ける前に不妊カウンセラーに相談していただいた方が、医師からの説明も理解しやすくなります。
婦人科の病院へ行くのは勇気がいることと思います。 誰に相談してよいかわからず不安になるものです。 そのような時に私たち不妊カウンセラーにご相談ください。 すでに受診されているみなさんの中には、検査や治療のことがよくわからず不安になる方も多いと思います。 受診の際によくわからなかったことを私たち不妊カウンセラーと一緒に確認し、不安や緊張を和らげましょう。
タイミングから人工授精へ、人工授精から体外受精へと治療のステップアップを医師から提示された時、不安や迷いがでてくるものです。 このような時、ご夫婦が納得のいく選択ができるように不妊カウンセラーと話をしてみてください。
また、治療がうまくいかなかったとき、これからどうしようかと悩んでいるとき、治療をお休みしようかと思うとき、治療をお休みしていて不安になったときなど、どのようなときでもかまいません。
その他、診察室で医師に相談しにくいこともたくさんあると思います。 そんなとき不妊カウンセラーと話をすることで、おのずと見えてくるものがあるかもしれません。
カウンセラーと共にみなさんが自分自身と向き合って
ひとりひとりにとってのベストな答えを見つけていきましょう。
当院では、男性不妊外来を設けており、泌尿器科専門医が診療にあたります。
不妊症のご夫婦の半分が男性側に原因有りと言われています。 種々の不妊原因の調査がありますが、いずれも近年原因の半分は男性によるものです。女性のみ検査・治療しても妊娠に結びつかないケースが多々あります。 是非不妊症の検査は夫婦共に受けるようにしましょう。
※精液検査は男性不妊外来に限らず随時受け付けています。お問合せ下さい。
男性不妊外来の診察日は、不定期のため直接お電話(0798-54-8551) にてお問い合わせください。
※ネット予約は受け付けておりません。
※当日を含めご希望日にご予約がとれない場合もございますのでお早めにご連絡をお願い致します。
男性不妊外来への検査に抵抗がある方は、婦人科で精液検査やフーナーテストを受ける事をおすすめします。
これらの検査では男性が来院する必要もありません。
*無精子症の方の検査
Y染色体微小欠失分析検査とは血液中に含まれるDNAを用いて、精子形成に重要な働きをもつといわれるY染色体上の欠損があるかどうかを見る検査です。
この検査によって、無精子症の患者様が精巣内精子回収(TESE)によって、精子が採取できるかどうかの判断ができます。
男性不妊外来となる時間は土曜日の午後、また完全予約制で行われるため、 普段の診療のように待合室が女性の患者様でいっぱいということはもちろん、男性の患者様にもあまり会わずに診察を受けることができ、安心して来院できる環境を整えております。
●シアリスの後発品(ジェネリック)であるED治療薬タダラフィルが発売されました。
当院ではED治療薬であるシルデナフィルとタダラフィルのどちらも一錠からお買い求めいただけます。
シルデナフィルとタダラフィルの違いを表にまとめましたので、ご参考ください。
※電話で来院予約と薬の希望内容を事前にお伝えいただき、当日記入済みの予診票をお持ちいただければお待たせすることなくすぐにお薬をお渡しすることができます。
研究データによると35才までに複数回採卵し卵子を凍結しておけば40才以上でも半数以上の方は出産可能と言われています。
この「卵子凍結」技術を患者さまにご提供したいと考えた理由は、「ガンと闘う女性にもいつの日か、わが子を抱いてほしい」という願いからです。
抗ガン治療を受けられると、抗ガン剤や放射線照射の副作用により、卵巣機能不全に陥り、将来妊娠・出産することをあきらめなくてはならない女性がたくさんいらっしゃいます。 上記でも述べたように、妊娠・出産において卵子の質は、非常に重要です。
そこで、ガンの治療を開始される前に、「卵子凍結」を行うことで、「卵子」へのガン治療による影響を防ぐことができます。
癌治療終了後、その卵子を利用して体外受精を行うことにより妊娠・出産が可能です。
抗ガン治療を受けられると、抗ガン剤や放射線照射の影響により、精子が極端に減少したり、無精子症となることが予測されます。
従って治療前の精子凍結が必要となります。
当院は「流産検体を用いた染色体検査」の認可施設です。令和4年6月より本検査に保険が使えるようになりました。
対象となる検査 | 流産検体を用いた染色体検査 |
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対象者 | 流産または死産の既往が1回以上ある方 |
費用 | 1回の検査につき患者様負担額は7,659円 |
治療内容 | 3割負担 | 10割負担(自費) |
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採卵 1個 | 16,800円 | 56,000円 |
採卵 2~5個 | 20,400円 | 68,000円 |
採卵 6~9個 | 26,100円 | 87,000円 |
採卵 10個以上 | 31,200円 | 104,000円 |
新鮮精子加算 | 3,000円 | 10,000円 |
体外受精 | 9,600円 | 32,000円 |
体外受精(splitの場合) | 4,800円 | 16,000円 |
顕微授精 1個 | 11,400円 | 38,000円 |
顕微授精 2~5個 | 17,400円 | 58,000円 |
顕微授精 6~9個 | 27,000円 | 90,000円 |
顕微授精 10個以上 | 35,400円 | 118,000円 |
顕微授精 TESE精子を用いた場合 | +15,000円 | +50,000円 |
培養代 1個 | 初期胚 13,500円 胚盤胞 18,000円 |
初期胚 45,000円 胚盤胞 60,000円 |
培養代 2~5個 | 初期胚 18,000円 胚盤胞 24,000円 |
初期胚 60,000円 胚盤胞 80,000円 |
培養代 6~9個 | 初期胚 25,200円 胚盤胞 32,700円 |
初期胚 84,000円 胚盤胞 109,000円 |
培養代 10個以上 | 初期胚 31,500円 胚盤胞 40,500円 |
初期胚 105,000円 胚盤胞 135,000円 |
卵子活性化処理 | 3,000円 | 10,000円 |
胚凍結 1個 | 15,000円 | 50,000円 |
胚凍結 2~5個 | 21,000円 | 70,000円 |
胚凍結 6~9個 | 30,600円 | 102,000円 |
胚凍結 10個以上 | 39,000円 | 130,000円 |
新鮮胚移植 | 22,500円 | 75,000円 |
凍結・融解胚移植 | 36,000円 | 120,000円 |
アシステッドハッチング(AHA) | 3,000円 | 10,000円 |
膜構造を用いた生理学的精子選択術 | 30,000円 |
ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術(PICSI) | 15,000円 |
強拡大顕微鏡による形態良好精子の選別法(IMSI) | 1個につき2,000円 10個以上の場合は20,000円 |
子宮内膜刺激法(SEET) | 22,000円 |
二段階胚移植法 | 22,000円 |
子宮内膜擦過術(内膜スクラッチ) | 15,000円 |
子宮内膜受容能検査(ERA) | 120,000円 |
子宮内細菌叢検査(EMMA/ALICE) | 66,000円 |
初診 | マイナ保険利用なし 3点 |
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マイナ保険利用あり 1点 | |
再診 | マイナ保険利用なし 2点 |
マイナ保険利用あり 1点 |
明細書を無償交付している体制を有しており、マイナ保険証を利用すると、医療費が節約されます。
限度額利用希望の方は、受付にお声かけください。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
8:45~ 13:30 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ◎ |
16:30~ 19:00 |
Χ | Χ | Χ | Χ | Χ | △ |
休診日…日曜・祝日
◎土曜…8:45~14:00
△土曜…男性不妊外来
〒662-0822
兵庫県西宮市松籟荘10-25
阪急今津線「甲東園」駅より
徒歩約3分