PIEZO－ICSI

Ｑ. PIEZO－ICSIについて詳しく教えてください。

A. PIEZO法とは精子の不動化の一つの方法です。 「不動化」とは、顕微授精の際に精子のしっぽの部分の細胞膜をわざと傷つける操作です。ピエゾ法とは精子のしっぽの部分をインジェクションの針に入れ、ピエゾと呼ばれる微弱振動を与え細胞膜に傷をつけます。ご覧のビデオでは、右上にインジェクション用の針があり、その針の先から黒く丸いものが出ていますが、それは精子の頭部です。頭部につながる細い糸のような部分がしっぽの部分です。

なぜ顕微授精においてこの操作が重要かというと、この傷ついた細胞膜の部分から精子内にある卵子を活性化させる物質が放出され受精がすすむと考えられているからです。

ICSIとは顕微授精のことです。 「顕微授精法」は比較的新しい方法で、細い針を卵子にさして精子を直接注入する方法となります。従来の顕微授精法では、先の尖った針を使用し卵子の中に精子を入れます。無理に卵子に針をさすため卵子が押しつぶされ、卵子へのストレスが大きくなります。しかし、当院の特色でもあるピエゾ法では、先のとがっていない針を使い、微弱な振動を与えながら外側の殻の部分である透明帯や卵子の細胞膜に穴をあけるため、卵子にストレスを与えることなく精子を注入することができます。

では、PIEZO－ICSIの実際の様子をご覧ください。

13411197_1719003038338105_1543914593_n.mp4